今週は2日続けて中小企業家同友会の例会に参加したのだが、まずは24日(水)の東温支部例会をレポートしてみる。今回の例会のタイトルが「東温市中小零細企業振興基本条例と円卓会議を活用した地域づくり、仲間づくり」である。
愛媛県の中でトップをきって「中小企業振興条例」を制定した東温市のその後の現状を知りたくて今回の例会をのぞいてみた。
報告者の藤岡さんの話では、円卓会議においても役所からの提案が多く、事業者に熱意がない。方向性が見えてきてないとのことだった。最もこれはある程度予測された先行者の生みの苦しみではある。
そこで報告後、どのように円卓会議を活発化させ条例を血の通ったものにするかで、グループ討論を行ったが私の横に鎌田専務理事がおられたのだが、ホームページの活用法、行政のスタンス、キャリア教育の受け入れ企業の増加方法など実に考え抜かれているが実用的・具体的な多くの提案聞くことができた。同友会の東温支部の主力メンバーの方々もこの日「方向性と具体策」まで得ることができたのではないか。
しかし鎌田専務理事は愛媛同友会の宝ですな。今の間に多くのことを我々は鎌田さんから吸収していかなければと思った。(・_・)
昨日に続いて今回は25日(木)中小企業家同友会松山支部例会の感想など。
松山第2地区幹事長であり千代田商事有限会社の取締役統括部長の川本さんの報告である。タイトルは「まったなし迫られる大改革~あなたは変革の必要を感じていますか?~」、外部環境の変化にいかに対応していくかは参加者の多くに共通のテーマであり、始まる前から盛り上がりはある程度予想された。
川本さんの報告の中で「今の会社に入りたての頃、保険会社が代理店を集めた研修で将来は手数料を半分にすると言ったとき、これは従来のスーパー営業マンに頼った会社運営ではなく、きちんと管理する能力が必要だと思い同友会に入った。」
「昨年11月に土木会社に今まで曖昧にされていた一人親方にも国から社会保険加入の指導が入った。これは保険代理店にも来るかなと思っていたら、案の定1月に代理店で抱えている合併後の個々の代理店に身分を明らかにして社会保険に入れとの通達が出た。これを機に雇用化しようと思った。業界が特殊なだけでこれが本来の姿だろうから。」
2つの括弧のうち前の方など多くの代理店が保険会社の言うことを信じてなかった中、川本さんは手数料減少時代の到来を予想してその後の対策も果断におこなったその危機察知能力と決断力に、報告後のグループ討論やグループ発表でも多くの賞賛が寄せられていた。
十分賞賛にあたいすることだとは思うが私はちょっと変わった感想を持った。
「危機意識を煽って保険商品は販売する保険代理店が、自らの危機を察することに鈍感ってどうなのよ」と私は思ったが、これは人のことを笑えないのではないだろうか。専門知識があるのをいいことに業界の常識が世間の非常識になっているのに気付かない状態になっていないか?
それと人間は「自分の願望」をそのまま状況に当てはめてしまっていることが多い。本来は「現状分析は客観的に、決断は主観的に」が正しいのだが、往々にして逆になりがちだ。自分の思いを現実に投影し、そのくせ実行時は「客観的に見てこういう状況だからこのやり方で行います」などと平気で言う。
川本さんの報告でも「何よりも正確な現状分析が必要、これが間違っていたらどこにいるのか、行き先が分からない」との発言があったが、その通りだろう。
「現状分析は客観的に、決断は主観的に」、しかし考えてみればこれは難しいのかも。自分のことを自分が知るのが一番困難なのだから。しかし常にそうありたいと改めて感じさせてもらった良い例会だった。(~_~;)