昨夜28日「じい家」で江津市の事業所の方々の愛媛県内の優良企業見学ツアーの懇親会に参加した。
島根県の事業所、行政と縁が深い小林先生のはからいで、我々「壺中の会」の愛媛メンバーにも、懇親会参加のお誘いがかかり、愛媛メンバーも時間の都合のつく者が一部参加した。
一次会から大いに盛り上がり、初対面でありながら皆さんと楽しく交流することができた。
そしてメンバーの半数ほどではあるが、2次会のカラオケでも大いに盛り上がり、大騒ぎとなった。
他人の歌でも一緒に歌いだし踊りだし、お互い肩を組んで咆哮する。
このノリは愛媛にはないな、日本海側の方は口が重く人見知りする人が多いイメージだったので意外だった。
今日、ネットで元文科省官僚の寺脇研氏の今治市民会館での講演を聞いていたのだが、講演の中で今話題の「加計学園問題」についてこのようにコメントしていた。
「そもそも地方活性化で大学を誘致するというプラン自体が、バブル期の地方財政が豊富であったころの考え方、今は地方はどことも大赤字なので、違ったやり方を考えないとダメ。
島根県は大企業の工場誘致などずっと探していたのだが、全国的にみてそのようなやり方がちっとも過疎化の歯止めにならず、日本一の人口減少率の県となった。
島根県は今は『高校魅力化プロジェクト』を行っていて、例え大学生になって県外に出て行っても、高校生活が魅力的であれば、またUターンして島根に帰ってきてくれるのではないかということで、
高校を充実させることに力を注いでいる。大学を一つ誘致することに比べれば予算ははるかに少なくて済む。
その典型的成功例が海士町。
地方分権という言葉が間違い。
東京の石原都知事や大阪の橋下知事が『分権』のトップの典型。
リーダーシップを発揮することと住民無視・軽視の独裁的手法の違いを分かっていない。
『地方分権』ではなく、『地方自治』でなければならない。」
思わずはっとした。
実に意識の高い元気のいい経営者や社員の多い江津市の方々のような、別に誰か救世主(県外の大手企業や大学、強烈な個性を持つカリスマ政治家など)を待っているのではなく、
自分たちの地域を自分たちで変えていこうとする自律性こそが、『地方活性化』の要諦なのではないか。
思いっきり破目を外した騒ぎっぷりも、自分たちの仲間に対する信頼と方向性への確信から来ているのではないか。
あくまでの印象論でしかないのだが、多分大筋あたっているだろう。
今回の交流で大いなる気づきを得ることが出来、貴重な一夜となった。
江津市の皆様、小林先生にはあためて感謝申し上げたい。