遅くなったが、11月10日(木)11日(金)に「壺中百年の会 in 四国」で高知へ2つの会社を見学に行ったので、そのことのレポートを。昼食はひろめ市場で。大勢の人がごった返していて、多くの日本の観光地と同様、外国の人も多かった。
まずは10日(木)は、(株)ファーストコラボレーションを訪問。全国展開している不動産会社エイブルグループで顧客満足度(CS)アンケートで約800店舗の中で1位、個人部門でも2006年度以降全国トップ社員10で表彰される社員を継続して出し続けている、という素晴らしい会社だ。
こちらの武樋社長とは、4年前から壺中百年の会の前身「2割企業創出プロジェクト」で一緒に学び、私も高知に出張中に時間があれば会社にお伺いしたりする関係である。いつ行っても会社は明るく元気よく気持ちのよい対応をしていただきこちらも幸福な気分になれる会社である。
なぜ、世間的イメージは決して良くない不動産業で、ほぼ全員の社員が明るく自主的にのびのびと仕事ができているのか。
その秘密を迫ろうと、武樋社長と社員さんたちのおはなしに耳を傾けた。
印象に残った話をピックアップしてみると
「武樋社長は『社員の一人一人が主役の会社』が、会社の設立当初の理念。社員の方の感想に『家族のような関係の会社』というのがままある。産休・育休の復帰率100パーセント、いかに多くの社員が会社に出てくるのが待ち遠しいかが分かる。」
「クレドはバリューだけで23個あり、常時これを意識させることは、難しいので、とある店舗は1日のうちどれか1つに特化して意識する。別の店舗では1日のうち3つを選んで2人がその思いを語り1日の終わりにその達成率を発表する。このように各店舗でやり方は色々自分たちで考えて、組織の上からの押し付けではない。」
「歩合、ノルマなし、数字はみんなで考える。ファーストコラボレーションの接客はチーム接客。担当のところに他の社員が割り込んできて話することもあり。ノルマがあると数字に困った営業マンは、決めにかかる、それで成約しても後々不快に思われるお客さんあるかも。ファーストコラボレーションはみんなでワイワイやって楽しんで話をする。結果楽しい方でお客さんは選ぶ。『今日決めなくていいですよ』をお客さんには伝えているのだが。歩合になっていたら、一人が苦戦していても助けないだろう。社員同士の中が悪いと、チーム接客はまさにお客さんを取り囲む息苦しい接客になる。」
多くの経営者が社員の幸福を願うのだが中々自主的に社員が動かず、結局『飴と鞭』を使った管理に頼ることになるのだが、ファーストコラボレーションが同じ轍を踏まないのはなぜだろうか。武樋社長は言う「多くの経営者の方は、会社の存続が大切だから『飴と鞭』も仕方ないと言われる。私は社員の幸福が一番だと考えます。そのためなら会社が潰れても私はいいと思っている。本当にその経営者の方々は社員さんの幸福を考えているのだろうか。打算や計算が心の中にありませんか。」と。
研修後の懇親会で多くのファーストコラボレーションの社員さんも交えて楽しい時を過ごした。元々ブライダル業界に入りたかったが共同求人の説明会のブースがあまりに楽しい雰囲気だったので、ファーストコラボレーションに魅かれ今に至っているという入社5年の女性社員の方は「今の仕事は本当に楽しい。社長はいまだにピュアな心を失わず理想を求めているようなところが大好きだ。」と言っていた。ファーストコラボレーションは多くの女性が活躍しているのだが、女性は心の中に不純なものがあると見ぬいてしまうのではないか。人は大人になるということは、いつしか打算と妥協、処世術を身に着けることだと思っていないだろうか。武樋社長とファーストコラボレーションは、そんな世間に対する大いなる挑戦をしていて、結果は今のところ成功をおさめいているとみてよいだろう。何回目かのファーストコラボレーションさんへの訪問は、拙いものであるがこのようなまとめで終わらせてもらう。