おもてなし日本一の薬局を目指す店長の挑戦!

5月20日(金)に中小企業家同友会伊予・松前支部の総会に参加、そのあと滋賀県の(株)レークケアの西村雄一社長の「おもてなし日本一の薬局を目指す店長の挑戦!~お客様が主役、地域見守りネットワークの構築で、安心した暮らしを実現する~」と題した講演が行われ、中々素晴らしい内容のお話だったので一部抜粋し書き留めておくこととする。
1.西村さんが開局した「甲賀薬局甲南店」では、カルチャー教室を開催している。お客様自身が講師を勤める店内カルチャー教室はどんどん増え、俳句、茶道、ビーズ、絵画、アロマ、フラワーアレンジメントなど種類も多岐に渡っている。お年寄りは家で一人でこもるより、外へ出て趣味や会話を楽しむ方が健康にも良いのでその場を無料で提供しているのだ。さらに薬の産地や工場をめぐる旅も企画し、多くのお客様に参加いただいている。
2.元々「医療」「介護」「薬局」で「医療モール」を作るのが、夢だった。薬局の近くの勤務医の先生が患者さんに大変慕われていたのだが、転院して地元からいなくなったので、患者さんの嘆願書を添えて説得し、薬局のとなりに開業してもらった。店頭での薬の販売だけではなく、置き薬の訪問販売や昨年は念願であった通所介護施設も開設した。地域の方々、特に高齢の方々が安心して暮らせるお手伝いがしたいという思いからだが、ビジョンが壮大すぎて10年前には笑われていた。
3.365日掃除は朝9:00から10:00まで徹底しておこなう。社員には「汚れた雑巾に感謝できる人間になろう」と言っている。お客様が来てくれるから汚れがある。店舗の棚でも汚れているところは商品が動いている。きれいなところはデッドストックである。
4.薬を調合し出すだけが薬局ではない。西村社長は絵手紙をお客様に送るようにしている。手紙一つで人を感動させることができるのだ。月に一回給料袋に手紙を書いて社員にも送るようにしている。
5.バンドエイド一つ購入されるお客様でも10年つき合うつもりで応対しなければならない。雨が降ってきたら傘を差しだす、荷物を持ってあげる、自転車やバイクだったらシートを拭いてあげる、当たり前のことを当たり前にすることが大事。
まだまだためになるお話があったのだが、このあたりで。
西村さんの会社は多くの「人を大切にしている会社」と同様「感動の接客」をしているな、と思った。ビジョンは大きく魅力的で、それを実現するための細かい部分のこだわりやエネルギーも見事なものだった。大阪からの転居者の多い滋賀県という特殊な地域性があるのかもしれないが、高齢化の進む多くの地方に参考になる内容だった。一度関西に行った折にお邪魔させていただいていいですかとお願いしたら、快諾いただいた。