3月15日(火)に中小企業家同友会松山支部3月例会にて、松山支部長であり(株)フェローシステムの社長である三好大助さんの報告があったので、レポートしてみる。ただ、今まで何回か三好さんの報告は例会で聞いたことがあるので、いつもよりは細部に渡って書くことはない、その点は期待されていた方は御免なさい。
(株)フェローシステムは、IT事業と障がい者就労移行支援事業を2本立てとしている会社であるが、私が思うこの会社の際立った特徴を2つほどあげてみる。
1.三好さんが会社は家族のようなものだと考えており、社員は子供や兄弟のようなものだと思っていること。最低月一回はBQなどの社内イベントをやっていて、強制しているわけではないがほとんどの社員は参加する。
2.とにかく社員さんが自発的に動いている。別に社長が命令している訳でもないのに、就業時間が終わった後の今回のような同友会の勉強会や雑誌「致知」を使った社内学習会「社内木鶏会」にも多くの社員が参加している。
社員が幸せな家族のようにお互いを助け合い、経営者のように会社のことを自分こととして考えているのだ。(私も全ての社員さんを知っているわけではなく、同友会の例会に多く参加している方をイメージしているのだが、そのように私には見える)
三好さん報告の後のグループ討論では、はたしてそのような社内風土が出来るのは、三好さんの持っている個性による属人的なものなのか、それとも多くの企業に汎用できる普遍的なものになりえるか議論になったが、それに対する自信を持った結論はまだ私には出せない。
多くの経営者がフェローさんのような自立した社員を持ちたいと思っていて中々そのようにはならない。なぜ?とふと考えたこと。要は三好さんは社員を「管理」していないのだ。
中小企業家同友会は「社員と経営者はパートナー」であり「対等な関係」であることをうたっている。さらに教え諭す「教育」ではなく共に学びあう「共育」なのだ。
ここの根本的な視点が欠落し理解してないと、同じことをしてもうまくいかないのではないか。(いや、「管理」という発想で三好さんのように取り組みこと自体は不可能だろう)
そして、何千人も社員がいるような大企業でこの手法が成功するかは疑問符がつくが、社員と濃密に接することのできる中小零細企業ならそれは可能だろう。
「ありがとうカード」「社内木鶏会」「たくさんある社内イベント」といったこのあたりは、私が見学させていただいた多くの「にほんでいちばん大切にしたい会社」大賞を受賞した会社と同様な取り組みをしている。そして社内に流れる雰囲気も似ていた。三好さんのいう社内に「感謝があふれ出す仕組み」、社員のいない個人事業主の私はせめてお客さんや地域の皆さんに「感謝の気持ち」を忘れず日々生きていこうと思った。