2025年9月17日(水)に松山市コミュニティーセンター大会議室で、中小企業家同友会松山・伊予松前9月合同例会が開催された。報告者は香川同友会会員で徳武産業株式会社代表取締役会長の十河孝男さん、高齢者用ケアシューズ「あゆみ」のメーカーで、介護シューズの国内シェアは数量ベースで55パーセントだ。
私は今まで何回も会社を訪問し、十河さんのお話も聞いていたが、何回聞いても新鮮な学びがある。今回はテーマを1点に絞るのではなく、広範にしゃべっておられたので、どんな参加者でもピンとくる話題があったのではないか。列挙してみると
1. 典型的な中小企業の生き残り戦略であるニッチ分野への進出
2. 経営者の覚悟、心構え(その道のベテランのメーカーや社員に反対されても信念を貫き通す姿勢)
3. 下請けに甘んじない独自サービス・商品を作り出す重要性
5. 「損得」ではなく「善悪」でする経営判断
6. 業界の常識は世間の非常識(靴の片方のみの販売に関して)
7. 徹底的にお客様に寄り添う姿勢(まごころはがきetc)
8. 「靴の片方のみの販売」の特許をあえてとらなかったように、業界や地域と共に共存共栄し、利益を独占しないと考え
などなど、本来なら2時間から3時間かけて話してもらいたい内容であって、1時間では正直物足りない感じだった。
私が得た今回の学びは、「売上等は目標であり結果であって目的ではないということを念頭において事業活動をしなければならない」ということだ。これは私の憶測に過ぎないのだが、もし、売上達成を至上命題としていたならば、片足シューズ販売の特許取得を断念しただろうか。地元の子供たちに通学途中に使ってもらうために、わざわざトイレを作っだろうか。十河会長は、「歩行が困難な人に徹底的に寄り添い」「社員の物心両面の幸福」を愚直に貫いた結果、会社の発展につながったのではないかと私は推察している。目に見える形での成功に惑わされることなく、本質を追求することの大切さを考えさせられた。
それと印象に残った点として、多くの同友会会員企業の経営者は、親しみやすく普通の人っぽい人が多い、カリスマ性を感じさせない人が多いのだが、十河会長は少し違う。威厳や威圧感といったものが漂う。紙おむつなどの薄くて長い帯状の原紙を使用する製品の生産ラインには必須の蛇行修正装置のメーカーで愛媛県東温市の「ウインテック株式会社」の駄馬元社長と似たところがある。お二人とも社員は大切にしているが、社員には厳しい姿勢で接している。70代後半の方の団塊の世代的特徴だろうか。午前中オンラインで対談した千葉県で居酒屋を経営している(有)ライト・ライズの40代の寺本社長はもっと緩やかな感じ(相手を威圧する感じではなくロジカルに説明して納得を得る)だっただけに、その世代的な差から生じるのか断言はできないが、違いが興味深かった。











